2014年6月1日日曜日

【まつもと子ども留学基金】5.31応援ライブの主催者側の挨拶(2014.5.31)

                             NPO「まつもと子ども留学基金」理事 柳原敏夫

本日は、暑い中をご参加いただきまして、ありがとうございます。
私は、まつもと子ども留学基金の理事の柳原と申します。一言、挨拶をさせていただきます。

福島原発事故は日本史上最悪の人災です。
今、福島の親御さんたちは、世界一過酷な子育てを強いられています。
本来、交通事故ですら、加害者は被害者を救護する義務があるのですから、原発事故で加害責任のある国が100%被害者である子どもたちを安全な地に救護する義務があるのは当然です。
しかし、国はそれを実行しようとしません。
最新の5月19日の福島県の県民健康調査によれば、小児甲状腺がんは確実と疑いの合計が89名となりました。これはチェルノブイリ事故から3年目のベラルーシと比べても40倍の発症率です。

そこで、市民と良心的な自治体が手をたずさえて、福島の子どもたちを救おうと始めたのが、今年4月からスタートした長野県松本市の安全な地に福島の子どもたちを長期的に向かい入れる、松本子ども留学基金です。私たちの仲間の20代の若者が埼玉から移住して、寮のスタッフとして、現在8名の子どもたちの世話をしています。

ただし、この寮の運営には年間で1500万円以上の費用がかかります。ゆくゆくは国策として国が費用を負担することになりますが、いま、これを支えるのは私たち市民です。

今、世界一過酷な子育てを強いられている福島の親御さんたちにとって必要なものは、どんなむごい境遇でも決して自分の心を失わない強さと勇気です。私は昨年暮れ、本日の演奏者の保村雪山さんの津軽三味線の演奏を聴き、彼女の演奏は福島の親御さんたちに、その強さと勇気を授けてくれるものだと確信しました。

どうか、皆さまも、心をすませて、本日の演奏を聴き入って、福島の現実と向かい合う勇気を引き出していただけたら幸いです(2014年5月31日)。


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